会社業務において財務データを正しく把握することは極めて重要です。ここでは、財務データに係る用語のいくつかを1ページ単位で整理しました。
例えば、よく耳にする言葉で付加価値という言葉がありますが付加価値とは何でしょうか、 また製品値上げの影響はどの利益の変動で確認すればいいのでしょうか、 固定費の重みに注目が集まるのは何故でしょうか。 ここでは、付加価値、限界利益、損益分岐点をはじめ、生産性指標、自己株式、減損処理、原価償却、のれん代、デリバティブ取引などについて、図表を使って整理してみました。
また今後、ミクロ経済学やマクロ経済学などの経済学に関しても概要をまとめていく予定です。
海外出張の機会は度々ありましたが、50歳半ばで初めて海外赴任しました。そのなかで、責任者という立場で現地スタッフと一緒に農畜水産物を中心とした原料の調達業務に携わりました。
人口増加に伴う需給のアンバランス、気候危機、飢餓で苦しんでいる多くの人々がいる問題、飢餓の対局にある過食と肥満の問題、そして昨今注目が集まっている食品ロスの問題など数多くの課題があります。そのなかで、社会との共創価値の創造(Common Shared Value)に向けた取り組みと生物多様性維持の取り組みの重要性に目が向けられています。このような原料調達を取り巻く課題を整理しました。
また、個々人の技量に依存する傾向が強い調達業務を、組織の仕事、組織の知恵に変えていくために導入した「品目別調達戦略」についても触れています。調達業務の改善のためのみならず、業務に携わる一人ひとりのモチベーションを高めることにも効果を発揮しました。そして、調達業務では生産地を訪ねることを大切にしました。赴任中、害虫被害で農作物の相場が高騰する場面に直面しました。圃場での「異変」は拡大してからでないと報道されませんし、報道された情報にはフィルターがかかっていることも多々あります。新聞とかネットに頼ってばかりですと対応が手遅れになる恐れがあります。そう考えて現地スタッフとともに圃場に出かけ、現認することに努めました。前述の害虫被害は圃場でその予兆を確認し、被害が広がる前に的確な調達を行なうことによって、甚大な損失を受けることなく乗り切ることができました。
そして、生産現場を訪ねるなかで土地の料理に出会う機会に数多く恵まれました。土地の料理の写真を少し載せておきました。
社内のみならず、ニュース報道や雑誌などで統計処理されたデータを目にしない日はありません。しかし、例えばいくつか種類がある平均値ですらきちんと理解されていないことがあります。統計の書籍は多くあり学習する環境は整っていますが、ここでは基本に立ち返っていくつかの統計手法の考え方を整理してみました。
ある施策を実行したときの効果を確認しておきたい、施策と効果の因果関係を明らかにしたいという「仮説・検証」のニーズは多くあります。「仮説・検証」を実施可能な方法で遂行するための実験計画の作成方法、そして「仮説・検証」のための仮説検定、因果推論、重回帰分析、クラスター分析についてポイントを整理しておきました。また、実験計画法と重回帰分析を組み合わせたコンジョイント分析のほか、主成分分析、判別分析、因子分析、さらには、応用範囲の広いベイズ統計の概要と実務的な分析方法としてのアソシエーション分析ついてもまとめておきました。
会社で統計と出会ったのは45年も前になります。当時はまだパソコンすらない時代で、重回帰分析などの統計計算をやるにしても大型計算機を使わなくてはなりませんでした。それが今やパソコンでExcleなどを使って簡単にできるようになりました。また、書籍に加えてネットでも統計の知識を容易に学ぶ環境が整っています。広く深く活用することができるようになっています。
外食企業で働いているとレストランに来ていただくお客様のレストラン内での行動に関心が向きます。客層と食事の楽しみ方との関係(店舗立地とメニューとの関係)、店舗プロモーションと客数への影響など、そこには「仮説・検証」が必要な施策が数多く展開されています。ビジネス心理学、行動経済学などは「仮説・検証」に活用できる知識です。我々の日常の行動を科学的にとらえる行動経済学の考え方に関心が集まっています。
ここでは、行動経済学のプロスペクト理論の根幹を成す3つの考え方、つまり価値関数、双曲割引モデル、確率加重関数を図を使って整理しておきました。そのなかで、典型的な非合理な行動の特徴である「損失回避性」、「選好の時間的逆転」、「過大評価と過小評価」について触れました。また、行動経済学では非合理と思われる行動がいろいろ取り上げられています。そのなかのいくつかを要約しました。例えば、「一貫性の原理」、「サンク・コスト」、「保有効果」、「松竹梅の原理」、「エコー・チェンバー効果」、「心の会計」、「返報性の原理」、「正常性バイアス」、「プラセボ効果」、「ハロー効果」など。
経営戦略を立てる際、事業の置かれた環境を分析、把握しておく必要があります。経営環境分析で大切なことは、経営課題を浮き彫りにするために経営課題に関する仮説を検証する視点から分析を行うことです。この経営環境分析には種々のフレームワークが提案されています。勿論、分析フレームワークを埋めれば経営課題が直ちに見えてくるということではありませんが、分析の手助けになります。ここでは経営環境分析のなかで、種々の分析フレームワークの位置付けを整理してみました。また、経営課題を明確化するための手法として「システム思考」を挙げ、その活用事例を載せておきました。「システム思考」は、システムに内在する因果関係を「見える化」する手法です。因果関係を表す「ループ図」を関係者と一緒に作成することで、一人ひとりの異なる課題認識を互いに共有する「場」にもなります。
生産技術は「モノづくり」に関わる幅広い技術です。コンビナートのような大型プラントの生産技術もあれば、組み立て型工場の生産技術もあります。ここでは、食品工場での実務経験をもとにいくつかの生産技術の要点を整理しました。工程管理では生産管理の基本である「原単位管理」に関する基礎知識、設備投資に関しては生産能力と設備投資額との関係、投資採算性評価方法などについて整理しました。また、プラント制御技術の実務に長く携わっていた経験をもとに、PID制御、ファジィ制御、シーケンス制御、サニタリーバルブの使い方、そして学び直した制御理論についてまとめておきました。また、生産現場での改善取り組みのアイデアと、プロジェクトマネージメントの経験から得た知見を挙げておきました。
海外赴任では業務の範囲が広がったため、特に業務書類のなかで、それまで馴染みが薄かった多くの英単語に接しました。その都度辞書で調べればことは足りるのですが、それらのいくつかはメモに残して覚えるように努めました。そのような業務英単語のいくつかをピックアップしました。
私の小学校時代からの大切な友人(石原勝巳君)に久しぶりに会ったとき、少し書きまとめたんだと随筆を見せてくれました。石原君の了解のもとでここに載せました。インドネシアの自然、人々、そしてそのなかでの交流が綴られています。ーーー 馴染みの薄い言葉が所々使われていますので、都度補足説明しておきました。